<書籍>給排水・衛生設備 工事読本

建築設備の専門書
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基本データ

タイトル  :  給排水・衛生設備 工事読本 工事読本

         空調衛生設備技術者必携 読みかえしてみて眼からうろこが落ちた

著者    :  安藤紀雄・瀬谷昌男・堀尾佐喜夫・水上邦夫[共著]

出版社   :  日本工業出版

発売年月  :  2019年10月31日

定価金額  :  3,500円+税

コスパ   :  ★ ★ ★ ☆ ☆

情報量   :  ★ ★ ★ ★ ☆

最新/唯一性 :  ★ ★ ★ ☆ ☆

読みやすさ :  ★ ★ ☆ ☆ ☆

わかりやすさ:  ★ ★ ☆ ☆ ☆

(見方💡)
 コスパ    : 価格に対しての満足度
 情報量    : ページ数や載ってる専門情報量(物理量)
 最新/唯一性 : 他の本には載ってない様な新しさがあるか?
           載ってる情報そのものが古くないか?
 読みやすさ   :  本の構成やデザインが見やすいか?(写真・図・表)
 わかりやすさ :  頭に入りやすい内容か?

概要

日本工業出版が発売している「空調衛生設備技術者必携シリーズ」第4弾となります。

(第1弾、【試運転調整業務の実務知識】、第2弾、【建築設備配管工事読本】

 第3弾、【空調・換気・排煙設備 工事読本】 )

著者のコメントより、第4弾となる【給排水・衛生設備 工事読本 工事読本】

ほぼ同時期に発売した【空調・換気・排煙設備 工事読本】と同じ位置づけで、

”マクロな視点(総括的事項)”をもつ、実務上有益な図書を目指したコンセプトの様です。

できるだけ読みやすくするための工夫として、文章と数式だけの難しい専門書ではなく

 ・柔らかい図および表を数多く挿入

 ・専門用語は【技術用語解説】欄を掲載

 ・その他にも【知っておきたい豆知識】、【想定外のトラブル】、

  【他書には載っていない、ノウ・ハウ】などのコーナー掲載

などを凝らしていて、”読者にも配慮をした実用書”になっています。

本の構成

第1話 水に関する雑知識
 1.1 水の三態
 1.2 水の分子構造と性質
 1.3 水の気体溶解度
 1.4 地球上の水の循環
 1.5 水源水と水質
 1.6 水の化学的性質
 1.7 水質の汚濁指標
 1.8 水道用水源の現状
第2話 上水道設備と下水道設備
 2.1 建物に水を配る上水道設備
 2.2 上水道施設の全体構成
 2.3 建物からの排水を廃棄処理する下水道
 2.4 下水道施設の全体構成
第3話 給水設備工事
 3.1 給水設備工事とは?
 3.2 使用水量の実態
 3.3 設計用給水量
 3.4 適正水圧と最低必要流量
 3.5 給水負荷の変動
 3.6 飲料水の変動
 3.7 貯水の考え方
 3.8 給水方式の種類
 3.9 多元化給水設備
 3.10 水の汚染
 3.11 飲料水配管材料と配管方式
第4話 給湯設備工事
 4.1 給湯設備とは?
 4.2 使用温度と給湯温度
 4.3 湯の使用量
 4.4 設計用給湯量
 4.5 給湯設備の省エネルギー
 4.6 給湯の加熱方式
 4.7 給湯方式
 4.8 給湯配管材料とその配管方式
 4.9 給湯設備の安全方式
 4.10 給湯の汚染
第5話 排水設備工事
 5.1 排水設備工事とは?
 5.2 排水の分類と系統分け
 5.3 3種類の排水方式
 5.4 排水設備の守護神:排水トラップ
 5.5 排水中の障害物の関所:阻集器
 5.6 排水配管の種類と排水の流れ
 5.7 排水配管材料とその配管方法
 5.8 雨水排除と雨水排水配管
 5.9 敷地排水
 5.10 特殊排水とその処理方法
第6話 通気設備工事
 6.1 通気設備工事とは?
 6.2 呼吸する通気管の設置目的
 6.3 通気管の種類とその特徴
 6.4 通気管配管材料
 6.5 通気配管施工上の留意点
 6.6 通気口の出入口
 6.7 通気口の代役





第7話 排水再利用設備工事
 7.1 排水再利用設備とは?
 7.2 中水と中水道
 7.3 再利用水の原水とその処理方法
 7.4 再生水の水質・用途・配管
 7.5 排水再利用施設
第8話 衛生器具設備工事
 8.1 衛生器具設備工事とは?
 8.2 衛生器具の配置と使われ方
 8.3 適正器具数の考え方
 8.4 給水・給湯器具などの衛生器具:各論
第9話 浄化槽設備工事
 9.1 浄化槽とは?
 9.2 浄化槽の歴史
 9.3 浄化槽の関連法令等
 9.4 浄化槽の設置場所と放流先
 9.5 浄化槽の対象人員とBOD負荷量の算定
 9.6 浄化槽の種類
 9.7 浄化槽の処理方式
 9.8 浄化槽の設置事例
第10話 消火設備工事
 10.1 消火設備工事とは?
 10.2 火災発生の条件種類および進行プロセス
 10.3 消火の方法
 10.4 消火設備の種類
 10.5 水を使う消火設備
 10.6 ガスを使う消火設備
 10.7 その他の消火設備
第11話 ガス設備
 11.1 ガス設備工事とは?
 11.2 ガスの種類
 11.3 ガスの組成とその性質
 11.4 ガスの供給方式
 11.5 ガス配管の設計
 11.6 ガス使用機器と給排気
 11.7 ガスの安全対策設備
第12話 ごみ処理設備工事
 12.1 ごみ処理設備工事とは?
 12.2 廃棄物処理法の目的とその実務知識
 12.3 家庭発生ごみとビル発生ごみ
 12.4 生ごみとディスポ―ザ排水処理
第13話 特殊衛生設備工事
 13.1 プール設備工事
 13.2 水族館設備工事
 13.3 推計施設設備工事
 13.4 大浴場・温泉施設設備工事
 13.5 集合住宅(マンション)設備工事
 13.6 ホテル設備工事
 13.7 病院設備工事
第14話 給排水衛生設備工事:トピックス10
 14.1 給排水衛生設備:
    特有のバルブ類・弁類
 14.2 給排水衛生設備と自動制御
 14.3 給排水衛生設備とその耐震対策
 14.4 特殊なトイレの話
 14.5 衛生設備用特殊用途ポンプ類
 14.6 水に関するトピックス:あれこれ
 14.7 東京ドーム球場:排水トラップの封水深
     東京スカイツリー:排水配管方法
 14.8 温泉の種類と温泉の誕生
 14.9 海洋深層水
 14.10 海洋淡水化利用

良かった点

「情報量」は ☆☆☆☆ 4点と高評価としました。

本の構成をご覧いただくと分かる通り、”衛生設備”の非常に広い範囲をまとめられています

特筆すべきは、第12話以降がマニアックな情報が多くて、とても良かったです。

<良かった点>
① ”経験豊富な技術者の視点”で、重要なポイント,必要な知識を凝縮
  
② 専門用語,コラム,イラスト,表・グラフが多数挿入されている
 ごみ処理、温泉、プール、水族館など特殊用途に関する
   "マニアックな情報"も盛り込まれている

いまいちだった点

「見やすさ」「わかりやすさ」は ☆☆ 2点としました。

 ※第3弾のレビューと重なる点が多いですが、同シリーズなのでそこはご了承ください

<いまいちだった点>
① 説明文とイラストにすこし“クセ”があるので
   人によって読みやすさの感じ方が分かれる

② 衛生設備全般を総括的にまとめているので、
   1つ1つの専門知識情報は他書に載っているものが多い

 同シリーズ、【試運転調整業務の実務知識】
  【建築設備配管工事読本】と重複する内容も多い

①については、ブログ内で表現するのが難しいですが、

1つは、太字強調 があまりに多すぎて少し読みづらい(私も人のことは言えませんが)。

また2つめにイラストが、”手書きタッチ”のため、

”少しよれた直線” ”線の太さ表現はなし” ”モノクロ” であることを

理解しておいてください。

※ ”手書きタッチ”の方が、要点が伝えやすい部分もありますので

  一概に批評している訳ではありません

まとめ

衛生設備分野の技術を1冊に集約した技術者必携の読本でした。

もし手にとって気に入られた方は、同シリーズで他の書籍も是非おすすめです。

<まとめ>
① 他書にはない経験豊富な技術者視点で衛生設備が語られている

② 専門用語解説,コラム,イラスト,表・グラフの豊富さで見やすさ配慮

  総括的にまとめることに重きを置いているので深く突っ込んだ記述は少ないが、
   特殊用途系のマニアックな情報もあるので、復習も兼ねて読むと良い

感想と独り言

空調設備読本のときとまったく同じことを書いてしまいますが、

私のあくまで個人的な感想としては、やっぱり「眼からうろこ」は落ちませんでした。

ただ、空調設備の時よりは情報が詰まり過ぎてないので、”若干読みやすくなっている”

と感じました。そこは良い点かと思います。

おそらく、全編通してすべて ”水” に関することなので、

空調よりも”共通項”が多い分とおして読みやすいのではないかと思いました。

(ゴチャゴチャ感が少なくなった)

辛口な感想かもしれませんが、受け取り方は人それぞれですので

興味をもった方は是非、手に取ってみてください。

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