(見方💡)
コスパ : 価格に対しての満足度
情報量 : ページ数や載ってる専門情報量(物理量)
最新/唯一性 : 他の本には載ってない様な新しさがあるか?
載ってる情報そのものが古くないか?
読みやすさ : 本の構成やデザインが見やすいか?(写真・図・表)
わかりやすさ : 頭に入りやすい内容か?
概要
管工事技術者の”入社1年目へ贈りたい本ナンバー1”
著者コメントより、
『本書は、建築設備施工の技術者を目指す人々のために、建築設備施工入門書として、
施工についての一般的なことをまとめ、建築設備の管工事施工技術の内容を図で解説したもの』
とあります。
本書は、これ以上の入門書はないのではないかと思うほど、わかりやすい内容です。
”管工事施工管理技士”の受験勉強にも最適!
さらには、巻末付録には「管工事施工管理技士」の問題の1部が掲載されています。
巻末に限らず、本書の内容すべてが試験に関係しているので
資格取得の勉強も兼ねる事が出来ます。
本の構成
第1章 管工事の施工管理とは 1. 建築と設備 2. 管工事という専門工事 3. 施工計画 コラム 管工事の仕事 第2章 機器・器具類の設置据付け工事 1. 地下ピット 2. 梁貫通 3. スリーブ・箱入れ 4. インサート・アンカーボルト 5. コンクリート基礎工事 6. 機器の搬入・据付け 7. ボイラの据付け 8. 冷凍機の据付け 9. 冷却塔の据付け 10. 空気調和機の種類 11. 空気調和機の据付け 12. ポンプの据付け 13. 送風機の据付け 14. 空気調和機等の地震対策 15. タンク類の据付け 16. 衛生器具の据付け① 17. 衛生器具の据付け② コラム 鳩小屋から設備機器への配管 第3章 空調・衛生共通配管工事 給水・排水・通気配管系統図/ 冷温水・冷却水配管系統図 1. 空調・衛生の管類 2. 空調・衛生共通の鋼管継手 3. 鋼管の接合方法 4. 鋼管以外の継手および接合 5. 空調・衛生共通弁類① 6. 空調・衛生共通弁類② 7. 配管の支持(固定)① 8. 配管の支持(固定)② 9. 保温・保冷材 10. 保温・保冷の施工 11. 配管の腐食 コラム 金属を切断するときは 「切り粉」に要注意 第4章 冷暖房配管工事 1. 冷温水配管、冷却水配管の施工 2. 空調用冷媒配管の施工 3. 蒸気配管の施工 4. 油配管の施工 5. 冷温水発生機廻りの配管施工 6. 冷却塔廻りの配管施工 7. 空気調和機廻りの配管施工 8. ポンプ廻りの配管施工 9. 膨張タンク廻りの配管施工 10. 冷温水ヘッダ・プレート式熱交換器 廻りの配管施工 11. 配管・ダクトのシャフト コラム 熱絶縁工の仕事
第5章 空調・換気ダクト工事 1. 長方形ダクトの接続工法 2. 長方形ダクトの補強と吊り・支持 3. 円形ダクト 4. 長方形ダクトの分岐・拡大・縮小、 塩ビダクト 5. ダクトの消音・遮音 6. 排煙ダクト 7. 送風機廻りのダクト 8. 吹出し口・吸込み口 9. ダクト付属品-ダンパ① 10. ダクト付属品-ダンパ② 11. その他のダクト付属品 12. 厨房排気ダクト・排気フード コラム 「ANC」によるダクトの消音 第6章 給排水配管工事 1. 給水配管方式 2. 給水配管の施工 3. 排水配管方式 4. 排水配管の施工 5. 通気配管の施工 6. 給湯配管の施工 7. ガス配管の施工 コラム サヤ管ヘッダ工法と先分岐工法 第7章 リニューアル工事 1. リニューアル工事の必要性 2. リニューアル工事の手順 3. 撤去解体工事の流れ 4. 工事の計画・実施における重要ポイント 5. リニューアル工事の今後 6. リニューアル工事で起きたトラブル事例 コラム 汎用性の高い「インパクトドライバー」 第8章 労働安全 1. リスク(危険)の回避 2. 酸欠事故の回避 3. アーク溶接における安全管理 4. クレーンでの楊重作業(飛散・落下防止) コラム 建築現場の仕事は 「段取り8分、仕事2分」 付録
良かった点
「読みやすさ」「わかりやすさ」は 文句なしの ☆☆☆☆☆5点満点です。
これほど要領よくまとめた入門書は他にない思います、自信をもってオススメします。
<良かった点> ① 基礎の基礎から懇切丁寧な解説 (図・文章もかなり厳選されている) ② 機械設備分野を一通り学ぶことができる(広く・浅く) ③ 施工管理で重要な、リニューアル工事・安全管理のポイント解説付き
本書の解説方法は、1つのテーマに対して
見開きページ1ページ、『左半分に文章解説・右半分にイラスト解説』の構成で
各分野を掲載していく形をとっています。
見開き1ページと聞くと「情報量があまりにも少ないのでは?」と思われますが、
”非常にコンパクトで無駄なく要点を抑えている” と感動を覚えるほどでした。
いまいちだった点
「情報量」「最新/唯一性」は ☆☆ 2点としました。
コンパクトかつ入門書のため、この点はしょうがないポイントです。
<いまいちだった点> ① すでに数冊の専門書をお持ちの人は、内容が重複する ② すでにいくつもの現場を経験済みの方には物足りないかも ③ イラスト解説がメインなので、写真による解説はない
まとめ
”管工事を専門とする若手技術者”には是非手に取って頂きたい、
完成度の高い入門書となっています。
<まとめ> ① 管工事技術の基礎を学ぶのにこれ以上ない最適入門書 ② イラスト解説がとにかくわかりやすい・現場でもすぐに使える ③ 基礎に的を絞っているので経験者は物足りないかも
感想と独り言
このブログを立ち上げた時に「絶対紹介したい書籍」と思っていたものの1つです。
それほどまでに本書のまとまり具合に感動を覚えました。
なにごとにも勉強をする”順序”があると思います。
『最初に覚えておくべき基礎知識』と『仕事を通して経験しながら学ぶ応用知識』
本書は、もちろん前者の『最初に覚えておくべき基礎知識』です。
先輩社員やこういった専門書籍は、「なんでもかんでも一気に覚えさせよう」と
”詰め込み過ぎ”なことが良くあるかと思います。
そりゃ知ってた方がいい豆知識や応用技術はたくさんあります。
しかし、本書は無駄を一切省いて、
『初めて学ぶ人にこれだけは知って欲しい』というエッセンスのみ
凝縮して載せてあると、私は感じました。
この本を基点に、現場を通して難しいことを覚えていけば
全然問題ないです。
私のように基礎をもう1回復習したいという方にも是非おすすめ
気になった方は是非手に取ってみてください。