<書籍>空調設備配管設計再入門 ~徹底解説 圧力線図とポンプの運転~

建築設備の専門書
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基本データ

タイトル  : 空調設備配管設計再入門 ~徹底解説 圧力線図とポンプの運転~

著者    : 上村 泰[著]

出版社   : 日本工業出版

発売年月  : 2020年4月10日

定価金額  : 3,000円+税

コスパ   : ★ ★ ★ ★ ☆

情報量   : ★ ★ ★ ☆ ☆

最新/唯一性 : ★ ★ ★ ★ ★

読みやすさ : ★ ★ ★ ☆ ☆

分かりやすさ: ★ ★ ★ ☆ ☆

 (見方💡)
 コスパ    : 価格に対しての満足度
 情報量    : ページ数や載ってる専門情報量(物理量)
 最新/唯一性 : 他の本には載ってない様な新しさがあるか?
           載ってる情報そのものが古くないか?
 読みやすさ   :  本の構成やデザインが見やすいか?(写真・図・表)
 分かりやすさ :  頭に入りやすい内容か?

概要

「圧力線図」「ポンプの運転」

この2点にだけフォーカスした書籍は今まで1つもありませんでした。

「空調配管回路」の設計をするならば“必携本”であると、強くお勧め出来る本です。

本書の「はしがき」にもある通り、近年の出版されている参考書は、

初心者向けに大変分かりやすいものが多くなってきた一方で、

全般的な解説書が多いため、こういったマニアックな専門書はとても貴重で有難い存在です

本の構成

本書のメインテーマである「圧力線図」を学ぶ前に、前提条件として必要となる

「配管回路(システム)」の基本的な知識を前半部分でおさらいすることが出来ます。

配管材の性質やシステムによる特徴について、わかりやすくまとめられています。

後半部分では、「圧力線図」の書き方・読み方・各システムごとの圧力線図表現

について学習することが出来ます。最終章では演習問題もついているので実践的な書籍です。

 [第1章 配管の設計]
   1.1 配管材料の特徴と選択
   1.2 配管材料の耐食性
   1.3 配管の選定
   1.4 配管回路の抵抗
   1.5 配管の伸縮
   1.6 配管の熱損失
 [第2章 配管システム]
   2.1 空調設備の配管システム
   2.2 熱源の台数分割
   2.3 二次ポンプの制御
   2.4 熱源設備の運転状態
 [第3章 圧力線図]
   3.1 圧力線図の種類
   3.2 各種配管回路の圧力線図
   3.3 圧力線図の描き方
   3.4 圧力線図の見方
   3.5 代表的な熱源システムの圧力線図
   3.6 密閉式膨張タンクを用いた密閉回路
 [第4章 ポンプの特性と運転]
   4.1 ポンプの性能
   4.2 ポンプの運転
   4.3 単独ポンプの運転計画
 [第5章 並列ポンプの運転計画]
   5.1 並列ポンプの運転特性
   5.2 並列ポンプの運転状態
 [第6章 演習]
  (課題(1)~(3) ) 

良かった点

「最新/唯一性」の評価を、☆☆☆☆☆5点満点としました。

<最新/唯一性> 「類似本が無く、”空調配管回路”と”圧力線図”にフォーカスして学べる」

          説明するまでもありませんが、この点において大きな評価となりました。

         「圧力線図」は、タンクやポンプメーカーに勤めている方なら、

          日常的に触れる機会があるかもしれません。しかし、一般の方の場合は、

         「専門セミナー」や「熟練経験者」に教わらなければ、なかなか勉強出来

          ない内容でした。

良かった点
① 「空調配管回路」「ポンプ運転」「圧力線図の書き方」にフォーカス
②   経験則・職人感覚でしか語られなかったポイントもアドバイス
③ 「圧力線図」をとおして、「耐圧設計・膨張タンク設計・ポンプ制御」を
   理解できる 

いまいちだった点

「読みやすさ」「わかりやすさ」は ☆☆☆3点と評価しました。

<読みやすさ>  「読みづらくはありませんが、白黒でなので付箋や

          マーキングしながら読むのがおすすめ」

<わかりやすさ> 「ある程度の空調知識は必要

狭い分野に特化した本なので、どうしても難しい内容が含まれています。

最低限の知識と経験、イメージ力は必要となるかもしれません。

それと、もし本書の”改訂の機会”があるならば、配管回路・ポンプ設計における

「べからず集・トラブル事例」が追加されれば“完全版”として昇華するのではないかと思いました。

いまいちだった点
① 図・表がページがとんで記載されてる部分が多いので
   マーキングや付箋を使って読みすすめるのがおすすめ
② 最低限の空調知識は必要となります

まとめ

今までなかった「空調配管回路」と「圧力線図」にフォーカスした本でした。

専門書らしい、“狭くて深い”ジャンルの本で、難しい部分もありますがとてもオススメな本です。

まとめ

① 類似本が無かった「空調配管回路」「ポンプ運転」「圧力線図の書き方」にフォーカス

② 圧力線図をとおして、配管内の状態をイメージできるようになる

③ 1冊は置いておきたい、空調設計のバイブル本

感想と独り言

昨今の建築設備業界は、「空冷式ヒートポンプパッケージ空調」

俗に言う「ビルマル」「スカイエア」が席巻していると世の中だと思います。

その流れは今後も続くと思われますが、大規模建物・高層階建物となると

中央熱源方式タイプの「水冷式空調機+配管設計」の技術は必ず必要な知識となってきます。

「開放式配管回路」「密閉式配管回路」「単式ポンプ方式」「複式ポンプ方式」

「熱供給受入方式」「ポンプ並列運転/直列運転」「ポンプ定流量/変流量運転」

これらのキーワードを聞いてパッ説明できる方は不要かもしれませんが、

ちゃんと勉強し直したいと思っている方には是非手にとって頂きたいと思います。

水配管の設計は、電気の設計と同じく目に見えない部分が多いです。

目に見えないということはイメージがしづらいという事。

それを助けてくれるのが「圧力線図」です、私もまだまだ勉強中。。。

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